課題文があるときにまず必要なことは、その課題文の要約を作ることです。課題が、文章でなく図や表・絵画(マンガなども含む)であった場合でも同じことで、その図が何を表現しているのか、そこから何がわかるのか、などを考え、整理することが重要なのです。 では、課題文付きの小論文ではなぜ要約が必要なのでしょうか?次のようなわけがあるのです。①「問題文を理解している」ことのアピール。 当然のことですが課題文がついている場合には「次の~を読んで」といった指示があります。小論 … テーマ型小論文の練習問題を解いてみよう。字数は400字、600字、800字のいずれかを選ぶこととする。例題は「学校の課題をインターネットを通じて教えてもらうことについて」というテーマ型小論文だが、短文形式にしてある。[問]スマートフォンの普及により、勉強面でもインターネットを活用することが容易となったが、学校で出された課題をインターネット(たとえば質問サイトやSNSなど)を使い、他人から教えてもらうことについて、あなたはどのように考えるか述べなさい。書いてみただろうか。では、解説していこう。質問(Q&A)サイトとは「~について教えてください」「~とは何ですか」など、質問するとその道に詳しい人が善意で回答してくれるサイトのことだ。Yahoo!(ヤフー)知恵袋が最も有名だが、無料でできるので中高生の利用者も多い。この例題は賛成、反対が明確に述べられるので解きやすいとは思うが、次のことを意識しよう。つまり、どのような論調かを決めて書くということだ。賛成反対、イエス・ノーが明確に述べられる問題だからといって答えがその二つとは限らない。たいていの問題にはそれ以外の答えもある。例題でいうと、ざっと考えただけでもこれだけある。①が賛成、⑦が反対で、残りは部分否定(条件付き賛成)と呼んでいる。部分否定は課題文型小論文でも詳しく説明するが、要は全面的に賛成ではないが、このような条件を付けた上でならOKという論調だ。書きやすく、自分の意見も述べやすいので、よく(自然と)使うテクニックだ。小論文に正解はないので、①~⑦あるいはその他、どの論調で書いてもかまわないし、どれを選んだからといって、そのことで得点が変わるわけではない。自分のスタンスに沿って選べばよい。ただ、途中で内容がブレたり、何を書いているのか自分でわからなくならないよう、どのように論を展開していくのか書く前にきちんと決めておくことが大切だ。その際、自分の考えを説明するための具体例(体験談・エピソード・事例など)もセットで考えておこう。テーマに対し、どのような方向性で書くかそれをどのように展開していくか(構成)説明にどのネタを入れるかあらかじめこの三つを決めておけば、書いている途中で迷うことは少なくなる。例題は結論説明型でも現状分析型でも、どちらで書いてもよい。結論説明型のメリットは構成が組み立てやすく、内容がブレないことだ。全面的に賛成・反対で書くときには特に有効だ。聞かれているテーマに対する答えをズバッと書いて、その説明を詳しく述べていく。先ほどの⑦の反対パターンで書いてみよう。このような構成になる。第一段落:学校の課題をインターネットの質問サイトで教えてもらうことついて、私は反対だ。(テーマに対する答え=結論)第二段落:課題は自分の学力向上のために出されるものだ。質問サイトで答えを教えてもらっても身につかない。それでは課題の意味がなくなる。(結論の理由説明)第三段落:また、特に小学生・中学生においては全員がインターネットを使えるわけではない。使える人、使えない人で不公平になる。(二つ目の理由:指定字数が短い場合は入れないほうがよい)第四段落:インターネットの使い方についてガイドラインを作成し、それを周知徹底していくべきだ。(今後)これに肉付けして(具体例を入れて)小論文に仕上げていく。 スマートフォンの普及により、学校の課題をインターネットの質問サイトなどで教えてもらうこともできるようになったが、私はそれには反対だ。私が小学6年生のとき、算数の比の宿題を自分でやらず、友人に頼んで答えを写させてもらったことがあった。宿題は問題なく終わったが、比についてまったく理解しないままテストを受けたため、結果は散々だった。そのためか比についてはいまでも苦手意識がある。学校の課題はそれを解くこと、行うことによって、自分の学力を伸ばすために出されるものだ。インターネットの質問サイトで答えを他人に教えてもらったところで身につかない。それでは課題の意味がなくなってしまう。インターネットによって様々なことが便利に、手軽に調べられるようになった。しかし、だからといってインターネットに頼りすぎると、それなしでは何もできなくなってしまう。簡単な漢字一つも、インターネットで調べなければわからない大人がいるのもその一例だ。学校の授業や課題は自分のためにあるという意識を忘れずに、学生の間はインターネットや見知らぬ他人に、安易に頼らないようにすべきだ。最後の段落を構成段階のものと変えてみた。続いて、4段落目に二つ目の内容を入れるパターンで字数を増やしてみよう。「教育格差」という言葉を入れると深みが増す。3段落目までは上記と同じだ。 スマートフォンの普及により、学校の課題をインターネットの質問サイトなどで教えてもらうこともできるようになったが、私はそれには反対だ。私が小学6年生のとき、算数の比の宿題を自分でやらず、友人に頼んで答えを写させてもらったことがあった。宿題は問題なく終わることができたが、比についてまったく理解しないままテストを受けたため、結果は散々だった。そのためか比についてはいまでも苦手意識がある。学校の課題はそれを解くこと、行うことによって自分の学力を伸ばすために出されるものだ。質問サイトで答えを他人に教えてもらったところで身につかない。それでは課題の意味がなくなってしまう。また小・中学生は特に、全員がインターネットを使えるわけではない。教育格差の広がりが問題視されているが、インターネット環境もその一つである。インターネットの使用を容認すれば、使える人、使えない人で不公平が生じる。パソコンやインターネットを使った学習を全面的に否定するわけではないが、持っている人だけが得するような状況はいじめの温床にも繋がりかねず、避けなくてはならない。生徒の自主的な学習や自由研究などにはインターネットを活用してよい、授業や教科書でわかることについては禁止など、インターネットの使い方について文部科学省や地方自治体できちんとガイドラインを作成し、それを周知徹底していくべきだ。次に現状分析型を使い、部分否定で書いてみる。現状→分析①(メリット)→分析②(デメリット)→今後(まとめ)このような流れである。中盤を反対にして、デメリット(問題点)→「しかし、」メリット(利点)の順のほうが書きやすい場合もあるので、両パターン頭に入れておこう。 パソコンやスマートフォンが普及し、いまや小中学生でもインターネットを使って調べものをするようになった。代表的な質問サイトであるヤフー知恵袋を覗くと、勉強面やその他について教えてくださいという小・中学生の質問や相談も数多く見られる。私もインターネットを使って調べものをするが、英単語など検索すれば簡単に意味がわかるので、重い辞書をわざわざ持ち歩かなくて済む。わからないことを教師や親に聞こうとすると何かと煩わしく、わかるかどうかもたしかではないが、インターネットではたいていのことがすぐにわかる。近くの大人より手元のスマートフォンを重用するのは当然だ。だが、学校の課題においてもすぐにインターネットに頼ればよいかというと、それは違う。同級生に何でもすぐに調べる調べ魔がいるが、彼女は自分で考えることを放棄しているようにも見える。特に学校の課題は考えることに意味があるのに、始めからそれを放棄してしまっては為にならない。私は学校の課題に関して、どうしてもわからないことだけをインターネットで調べるようにしている。まずは考えて、苦労して、そこで初めて何がわからないのかが見えてくる。その上で、最終手段としてインターネットや質問サイトを使う。それが正しい使い方だと考えている。2段落目にインターネットの利点、3段落目は問題点、最後は今後というより自分のスタンスを書いてまとめた。採点については「書く上での技術」の「小論文の採点」という項目を参考にしてほしいが、テーマに答えられているか、その考えの根拠が示されているか、構成はうまくまとまっているか、内容に一貫性はあるか、ネタに独自性や深みはあるか、こういうところを自分自身で採点してみよう。小論文は他人に読んでもらうことも大切だが、自分で自分の文章の良し悪しがわかるようになることも大切である。このサイトの例文もこれが正解というわけではない。構成については大いに参考にしてもらいたいが、内容面については、安易にこれがよい答案だと思わず「ここはどうかと思う」「自分ならこうするのに」などと、自分の意見を考えながら読んでほしい。
できるのはなんで大事なのでしょうか? その理由はまず小論文で自分の主張を書く前に、 課題文の内容が理解できているか? そのテーマが分かっているか? 小論文を上達させるためには、とにかく沢山練習するしかありません。でもどうせ練習をするなら、よく出るテーマで練習したいですよね。この記事では、これらのテーマは知っておいて損はないので、ぜひ知識として身につけておいてくださいね。最近の小論文でよく出題されるテーマをジャンルごとにまとめてみました。いろんなジャンルがありますが、最近ニュースになったものはよくチェックしておきたいですね。日本の深刻な問題から、ネットニュースになるようなことも。特にもう10%に引き上げられてしまったので、賛成/反対を問う問題は少ないと思いますが…。これに関連して、また、こういったニュースは新しい技術については問題中でどんなものなのか説明があることがほとんどですが、またもし何も知らないと、問題文に書いてあることだけで何百文字も書かないといけません。とても深い文章は書けませんね。この辺りは知識の勝負にもなってきます。また海面上昇や自然への影響・自分たちにできる事など、関連事項も多いです。この分野も日々ニュースを見ている人が強いですね。これらはこれらのテーマは政治や経済などと比べて身近なので、書きやすいのではないですか?これらはこれらのテーマで1つずつは実際に小論文を書いて練習したいですね。逆にそれ以外の人たちは、その他のことについては昨今いろんなところで話題になっている人権問題。一言に人権問題と言っても、出題のされ方は多岐に渡りますよ。今年度絶対にチェックしておきたいのが、開催が近づくにつれていろいろな問題が浮上してきました。これも、ニュースをよく見ているのかどうかが勝負となります。面接で聞かれそうな、こういった事項に関しても準備しておくと良いですよ。その他、最近出てきたニュースを見て知るだけではなく、自分なりの意見を持つことが大切です。ここでは具体的な対策方法をご紹介していきますね。もし小論文の過去問を見ることができるのなら、必ずチェックしておきましょう!チェック項目はこちら↓でもその学部や業界の専門分野から出題される可能性が高いです。テーマは1つだけじゃなく、実際に入試で出題された問題をご紹介します。問:情報化時代の教師や保育士をめざす学生として意識しなければならないと思うことを述べよ。(600字程度)問:「スマートフォンがもたらす健康への関わり」について、自分の考えをまとめなさい。 (600字以内)問:日本は平均寿命、高齢者数、高齢化のスピードという3点において、世界トップの高齢化社会といえる。このことを踏まえ、中高年齢者(45歳~64歳)における運動・スポーツの効用・意義について論じなさい。 (600字以内)こんな風に、一つの分野だけじゃなくて様々な問題と掛け合わせて出題されることが多いですね。小論文がどうしても苦手…っていう人は、まずは先ほど紹介した中から自分が書けそうな題材を選んでみてください。そして、書いてみないことにはどこを改善すればいいのか分かりません。今回は小論文で頻出のテーマについて紹介していきました。これらについて知識があるのとないのとでは、文章の深みに差が出てしまいます。でも知識をつけるだけじゃなくて、小論文は書かないと上達しませんからね。小論文の書き方の全体像はこちら。他にもたくさんのポイントをまとめています。集団討論の流れを理解しよう。困ったときのQ&Aも。小論文の本論の書き方と構成例。具体例や体験談は正しく使おう! 小論文の問題集を探してみて思うのは、意外に見つからない!ということです。課題文の著作権等の関係からか、選択肢は少な目です。 そのため、初心者も難関大志望者も、高校の進路室の「赤本」からコピーを取るのがおすすめです。 8年間の日本語学研究によって得た知識を全て、小論文試験合格のために使おうとするアホです。大学は文学部で言語系ゼミに入ります。卒業後、めでたく高校で国語の教員になるも退職し、現在は小論文対策指導を生業としています。毎年100人以上の小論文指導を行い、大学合格、はたや就職試験合格へのお手伝いをさせて頂いております。 【主なサービス】
【主なサービス】 1. 小論文を苦手に感じる人は結構多いですね。余り書く機会は少ないのですが人生を左右するくらいに重大なイベントの時には小論文は付き物です。日頃から小論文の書き方を勉強してみませんか。入学試験、就職試験、資格試験と小論文になれておく事はとても大切です。