© 2020 たかひでの本棚 All rights reserved. 小説のあらすじやネタバレ情報を更新していきます!みなさんが素晴らしい作品と出会うきっかけとなれるようがんばります!映画の原作や、ノベライズなどもてんこ盛り! Amazon.com で、百瀬、こっちを向いて。 (祥伝社文庫) の役立つカスタマーレビューとレビュー評価をご覧ください。ユーザーの皆様からの正直で公平な製品レビューをお読みください。 あなたの生活のそばに「本」を置いてみませんか? こんばんは。朝木です。今回は読了いたしました。目次「人間レベル2」の僕は、教室の中でまるで薄暗い電球のような存在だった。野良猫のような目つきの美少女・百瀬陽が、僕の彼女になるまでは――。しかしその裏には、僕にとって残酷過ぎる仕掛けがあった。「こんなに苦しい気持ちは、最初から知らなければよかった……!」恋愛の持つ切なさすべてが込められた、みずみずしい恋愛小説集。裏表紙より抜粋どの物語も総じて切ないものでした。登場人物である彼等とは年代も全く異なりますが、過去の自分を思い返す機会も多く、懐かしい気持ちにもなれました。初めて恋心を抱いた時というのは、何だか心の奥がモヤモヤして、尚且つその気持ちの正体がわからず、何もできず路頭に迷っていた覚えがあります。好きな子を前にすると意識しすぎて、空回りして、赤面して、たくさん失敗を繰り返して。今となっては良き思い出です。それでは感想を短篇集ごとに紹介してまいります。普通じゃない恋愛と言うのでしょうね。事情があり付き合うフリを始めたものの、本当に恋に落ちてしまう。実際にそんなことがあるのかよっ!と突っ込みを入れたくなりますが、これはこれで切なすぎます、胸を痛めました。そして何よりこの物語で驚いたのが平成版浦島太郎とでも例えようか。でも本家とは少し違いましたね。今回はずっと待ち続けてくれていた人たちがいました。家族はもちろん、友達であったりそれ以上の関係の人であったりと。そして彼の抱く罪意識と良心の呵責、恋との狭間に揺れるこの想いに、彼ははっきりと自分の中で区別していました。純粋な恋心を目の当たりにすると、私も青春時代を思い出します。失敗を繰り返しながらも、その時の最善を全力で尽くしている姿は逞しいものでした。生徒と教師の恋愛。これこそ小説の世界だけだと思っていたのですが、存外身近にあるものですね。知らないだけで水面下で密かに進行していたり・・・。持つべき者には持つべき者の苦労があり、それを羨む者には嫉妬の心が生まれるもの。その羨望の果てに努力して追いつくのか、相手を蹴落として自分と同等、あるいはそれ以下に貶めようとするのか。ここで人としての大きさが試されますね。柚木の手に入れた今の友達。あの子達は本当にいい子達でした。彼女には彼女なりの理由があるのだから、話してくれる時がくるまで触れないでおこうと。そして知った後でも友達であることに変わりはないと言ってくれました。だからこそあの場面で柚木は過去のトラウマを振り払うことができたのでしょう。彼女達の友情は目が眩むほどに眩しいものでした。どの恋愛も特殊な恋の始まりのようにも思えました。それはどこか特別で、より儚いものに思え甘酸っぱい青春時代独特の良さを思い出しました。そしてどの物語も今後への淡い期待を匂わせてくれる、非常に心地良い閉幕を迎えます。彼等の未来を想像することも本書の楽しみ方の一つですね。皆さんも青春の甘酸っぱさをもう一度味わってみませんか?©Copyright2020 1話「百瀬、こっちを向いて。」 主人公は自分をクラスの障害物と思っているダメ人間が主人公だ。薄暗い電球の様な彼は邪魔にならないようにひっそり暮らすしかないと思っている。彼には唯一の親友がいる。田辺と言う男だ。 一応ネタバレ含む. 百瀬を演じるのが元ももいろクローバーのメンバー早見あかりさん。 さよなら、キノコ (Blu-ray)/松竹 ¥4,104 Amazon.co.jp 百瀬を演じるのはもっと華奢な女の子がいいんじゃないかと思いきや元気な百瀬を好演されている。
百瀬、こっちを向いて。 普通じゃない恋愛と言うのでしょうね。事情があり付き合うフリを始めたものの、本当に恋に落ちてしまう。実際にそんなことがあるのかよっ!と突っ込みを入れたくなりますが、これはこれで切なすぎます、胸を痛めました。 SHARE乙一という作家を知ってますか?『夏と花火と私の死体』という奇抜なタイトルの作品でデビュー(実は16歳の時に書いた作品だったそう…)した人気作家です。今回は乙一さんの別名義で発表された小説を取り上げます。「人間レベル2」の僕は、教室の中でまるで薄暗い電球のような存在だった。野良猫のような目つきの美少女・百瀬陽が、僕の彼女になるまでは―。しかしその裏には、僕にとって残酷すぎる仕掛けがあった。「こんなに苦しい気持ちは、最初から知らなければよかった…!」恋愛の持つ切なさすべてが込められた、みずみずしい恋愛小説集。(「BOOKデータベース」より)青春を舞台にした、甘酸っぱくて、心が痛くなる。そんな4つの物語が収録されています。Contents人間レベル2の僕は、学校の美少女・百瀬陽と付き合うことになります。しかし、その関係は、幼馴染の先輩のための偽物の関係でした。互いに好きではない中で、関係を続ける二人でしたが…。人間レベル2の相原と、美少女・百瀬とのいびつな関係を描いた本作。百瀬は宮崎先輩という人が好きだったのだが、彼には神林先輩という彼女がいた。恋愛などしたことがない相原にとっては、偽の関係とは言え初めての彼女。次第に惹かれていき、恋を知ってしまいます。そこで描かれるまた、最後の最後にちょっとした驚きも用意されています。海で事故に遭い、5年間意識を無くしていた私。当時高校生だった私は21歳、家庭教師で教えていた生徒・灰谷小太郎は16歳になっていた。かつては先生と生徒だった二人は、関係が逆転していた。親身に世話をしてくれる小太郎だったが、彼にはある想いがあった。不登校の小学生だった灰谷小太郎の家庭教師をすることになった姫子。そんな彼女は海で事故に遭い、5年間意識を無くしていました。かつては生徒と先生だった二人の関係が、事故によって逆の関係になります。小太郎は姫子のリハビリに付き合うなど優しく接してくれますが、姫子は小太郎のクラスメイトから「迷惑だ」と言われてしまいます。この作品にもラストにちょっとした驚きがあります。それ以上に心が温まる男女の物語があって素晴らしいです。小林久里子は、バイトで北川誠二という作家のインタビューの書き起こしをすることになった。しかし、イヤホンから聞こえてきたのは知ってる声。密かに思いを寄せていた、国語教師の本田先生だったのだ。彼女は、先生に聞こうとするのですが…。生徒と先生の物語。北川誠二という作家を介して描かれる物語で、これも本作でもミステリ的なちょっとした展開が用意されていますよ!かつて自分の外見のせいで友人を失った春日井柚木。二度と同じ思いをしないように、ブスのふりをして学校生活を送っていました。しかし、ひょんなことからクラスメイトの寛太に普段の姿を見られてしまう。咄嗟に妹の小梅だと言い張るのですが…。本作はクラスメイトの恋愛というシンプルなものです。冴えないクラスメイトの妹(本当は同一人物)に恋した寛太。どうしても会わせてくれと頼んだ結果、テストで点数を取れば調整すると言われます。また、恋愛だけではなく、1人の生徒の葛藤も描かれています。青春小説として、CATEGORY :【感想】ゾッとする読後感!13編の奇妙な物語(辻村深月『きのうの影踏み』)【感想】小市民第2弾!前作よりもパワーアップした日常の謎(米澤穂信『夏季限定トロピカルパフェ事件』)【感想】一筋縄では終わらない!どんでん返しの先にある衝撃のラスト(道尾秀介『カラスの親指』)【感想】古典部の日々と心情を描いた短編集(米澤穂信『遠まわりする雛』)【感想】小市民を目指す2人の高校生!日常の謎を解く!(米澤穂信『春季限定イチゴタルト事件』)【感想】過去に戻ると殺される?最後に明かされる衝撃の事実(乾くるみ『リピート』)次の記事 たかひで小説が大好きなマーケターの“たかひで”です。おすすめ小説を様々な観点から紹介します!たまにマーケティングや人間心理の考察も書きます。