SHAREニーチェはドイツ出身の19世紀の哲学者です。名前はかなり有名で、誰しも一度は聞いたことがあると思います。目次ニーチェの思想を理解するには、ニーチェの哲学史上の位置づけについて理解する必要があります。つまり、「哲学」という学問体系自体が、「超自然的原理」を用いた思考体系だということです。様々な分野で、これまでの学問を批判し乗り越えようとする動きが見られたと言えます。ニーチェはよく実存主義の哲学に分類されると言われます。実存主義とは大雑把にいうと哲学の伝統にこだわらずに自分自身との対話の中でものを考える立場です。しかし、これはちょっと言い過ぎです。実際に彼は自らを「詩人哲学者」と呼ぶこともありましたが、一方で、「抽象的思索は祝祭であり陶酔だ」とも語っている通り、かつての哲学者のような思考様式を嫌っていたというわけではなさそうです。ニーチェの最初の研究テーマは、ギリシャ悲劇の成立史でした。その成果が「悲劇の誕生」という書籍です。まず逆にしかし、この「アポロン的なもの」と「デュオニソス的なもの」は、哲学と非常に関係が深い言葉です。ここも理解しておく必要があります。カントの「現象界」と「物自体界」については下記のリンクで詳しく解説しています。つまり、ギリシャ以降、西洋全体を支配してきた哲学(プラトニズム)総体を批判し、そして批判するだけでなく、全く新しい価値基準を打ち立てようとしたと言えます。しかし、「超感性的なもの」がなくなったら、何に価値を求めれば良いのでしょうか?お金が価値があると思っていたのに、いきなりお金がない世界を信じろと言われても難しいですよね。そこでニーチェは、取って代わるような、あらたな価値を設定しようとします。いわばニヒリズムに対する処方箋を施します。超感性的・超自然的なものが否定された今、残されたものは感性的世界、つまり「自然」しかありません。超自然的な原理が設定されている時は、「自然」は、質料(ヒュレー/マテーリア)、つまり死せる物質(マテリアル)でしかありませんでした。つまりニーチェはプラトン以降に西洋を覆っていた超自然的原理を否定して、プラトン以前の古代ギリシャ思想に巻き戻したともいえます。古典文献学者だったニーチェだからこそ、この思想に行き着いたと言えるかもしれません。ニーチェは実存主義と言われ、過去のニーチェは哲学を理解していなくても理解できると勘違いされますが、格言などを除き、細かな点をしっかり理解するには、これまでの哲学史をすべて理解していないとかなり厳しいです。CATEGORY :TAGS :このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。次の記事 クリトピ経済学に興味があり日々研究しています。ブロックチェーンにも興味あり。会社員です。経済学をわかりやすく解説します。 ここで、取り上げられているのは優生思想に関わりが深いとされている「出生前診断」における判断についてです。さて、以上の5つの状況はどこからが優生思想で、どこからは違うと考えられるでしょうか。 1960年代に先駆的な実践を通して糸賀がたどり着いたこの「理念・思想」は、それ自体のすばらしさと同時に、「心の底から発せられた言葉(上記『糸賀一雄著作集』における糸賀自らの説明)」であるところに深い感動を覚える。 思想・哲学 2018.08.26 2019.01.29 lismile 「荘子」の思想とは?名言と現代語訳も紹介!孔子への見方も解説 「荘子」は自由奔放な発想と奇想天外な寓話が特徴の中国の古典です。 2016年7月26日未明。今日からちょうど3年前のことになります。神奈川県相模原市にある知的障害者福祉施設「津久井やまゆり園」に元施設職員の植松という男が侵入し、19人もの尊い命が奪われ、多くの人が深い傷を負いました。このような痛ましい事件が二度と起こらないことを強く願っています。そんな中で、やまゆり園事件に関連して、けさ興味深い記事を見ました。(※リンクが切れていたのでアーカイブのサイトにリンクを変えました)日本社会の中に差別や偏見があるかを問われると、77%もの人がYesと答えるのに、自分自身のついて問われると25%まで低下する。この結果は、回答時のしかし、私たちは本当に障害者に対する差別・偏見の意識を持っていないと言えるのでしょうか。ここで、一つの視座を与えてくれるのが「優生思想」の考え方です。優生思想については多くの学者によって様々な定義がなされています。ここでは、非常に広い定義ではありますが、その名前の通り「安藤 (2018) は、優生思想の明確な線引きを行うことは困難であることを指摘しています。具体的には次のような状況です (安藤, 2018; 森岡, 1998) 。ここで、取り上げられているのは優生思想に関わりが深いとされている「出生前診断」における判断についてです。さて、以上の5つの状況はどこからが優生思想で、どこからは違うと考えられるでしょうか。個人によって判断基準はあるかもしれませんが、どこからという線引きが社会として決まっているかと言われれば、決まっていないと言えます。⑤が許されるとは言えないものの、①を認めないわけにもいかないでしょう。すなわち、優生思想は、金森 (2007) の次のような指摘も注目しておきたいところです。そもそも、人間がしかし、優生思想が極端になっていくと、「差別」的な思想・行動につながりかねないことは事実です。先ほどの例で言えば、①から⑤に近づくほど「差別的」と考えられます。冒頭で紹介したやまゆり園事件の植松が優生思想に基づいて犯行に及んだのかは不明ですが、つまり、優生思想は人間にとってごく当たり前の思想でありながらも、それが極端になっていけば差別的かつ危険な思想につながっていきます。このように、「ですが、NHKの調査が明らかにしているのは、差別や偏見の問題を身近にある “自分たちの” 問題としては捉えようとしない国民の考え方でしょう。まだ、私たちの社会はやまゆり園事件から十分に学べていないのではないかと思います。優生思想を乗り越えることは容易ではありません。そもそも、乗り越えなければならないものなのかも分かりません。ただ、また、やまゆり園事件の時には大量殺人者である植松を讃える声がネット上で広がりました。最近でも、先日の参院選において、れいわ新選組から出馬して当選したALS患者の方と重度障害者の方に対する心ない発言がネット上で拡散されたり、元農水官僚が息子を殺したことに「よくやった」という意見が広がったこともありました。匿名の空間は、私たちが人前では言わないようなことを言うことを可能にしている側面があります。優生思想に基づいたこうした差別的な言葉もその一つです。何かすぐに解決策を出せるわけではありませんが、インターネットの普及によって、昔よりも優生思想が露呈しやすくなっていることには注意しておきたいところです。また、むしろ、差別をなくそう、偏見をなくそう、優生思想をなくそうではなく、本稿で書きたかったことは一つです。やまゆり園事件から3年が経った今もほとんどこの社会は良い方向に変わっていません。しかし、ここであきらめずに繰り返し考えていかなければならない問題であると思います。これは私たちの問題だからです。
出典 出典 出典 出典 出典 …その後,西田幾多郎,阿部次郎,安倍能成らの協力によって15年《哲学叢書》を刊行し,大正年間には40点を超えた。この成果に立って21年学術雑誌《……その後この住居を離れたのは,晩年の短いヨーロッパ旅行(1971‐72)だけであった。1927‐28年第1次《 ※「思想」について言及している用語解説の一部を掲載しています。 出典|ネット通販、カタログ通販、ケータリングなどを利用し、外出せずに家の中での生活をたのしむ消費傾向のこと。巣にこもるひな鳥の姿にたとえた言葉で、2008年の年末商戦から広く使われるようになった。「家ナカ消... 5/13 5/13 4/15 3/23 3/23 2/26 「コトバンク」は朝日新聞社の登録商標です。「コトバンク」のサイトの著作権は(株)朝日新聞社及び(株)VOYAGE MARKETINGに帰属します。 思想(しそう)とは。意味や解説、類語。[名](スル)1 心に思い浮かべること。考えること。考え。「新しい思想が浮かぶ」「普天下の人をして自由に―し」〈中村訳・自由之理〉2 人生や社会についての一つのまとまった考え・意見。特に、政治的、社会的な見解をいうことが多い。 日本語を勉強中の中国人です。日本では、日本人の国民性をよく分析できた、日本人の醜い、痛いところを刺し、国民に悟ってもらいたいような作家はいらっしゃいますか。中国人にとって、魯迅先生は中国でこのような存在の国民作家です。